
児童養護施設は子ども達をひとりの職員で関わらず、さまざまな部署・役職がチームとなってケア・支援を行っています。
組織には、支援目標・ケアプランに沿った人材を育成し、またその職員が幸福に仕事ができるようマネジメントする必要があります。
今回は児童養護施設における人材育成とマネジメントの基本編から、人事についてをご紹介します。
人事とは?

人材育成やマネジメントの根幹には、組織の事業目的に基づいて動く「人事」があります。
まず、人事とは何かを押さえておきましょう。
人事のポイント

- 職員の採用や育成、評価、配置、制度設計や環境整備を行うこと
- 新任研修・管理者研修をはじめとした各種必要な研修を企画・推奨・運営・事業計画に基づいた施策を実行する
- 労務管理を行い、健全・安全な職場環境づくりに努め、最たるものとして時間外労働・就業規則が挙げられる
- 運営に太く紐づくものであり、中核を成す職務である
組織として計画性を持って行うもの

上記のポイントが人事の基本的な考え方になります。
ここでさらに注視しておきたいのは、人事は計画性を持って行うものであるということです。
たとえば「職員さんが辞めて人が回らないからすぐ人を採用して!」「これじゃ働きづらいから明日から就業規則変えよう」みたいなことは当然ながら難しいです。
増欠員が出てもある程度許容できる組織図を作っておく・欠員時に他部署が臨時対応できるよう現場経験を得ておく・事業の成長と現法に合わせて就業規則変更を次年度に変更するといった動きを取る必要があります。
まとめると、職員さんがが働きやすく、目の前の子ども達に全力で支援・ケアできるようにコーディネートするのが人事であるといえます。
人材をコストとして見ないこと

当然ながら、人材がいなければ事業は運営できません。当たり前なようで、この事実を理解しながら運営することができなくなる時があります。
運営でいえば、目の前の子ども達や職員さんだけでなく、どうしても数字とにらめっこしながら事業の将来性を考えなければなりません。そして数字ベースで考えてしまうと「誰でもいいから採用しよう」や「なんとかこの人員で回せないのか(解決策はないけど)」に陥ります。
そうなると現場では「上は分かってくれない」「現場は現場だから」となったり、ユニットごとの閉鎖的な運営が行われることで負の文化が形成されます。
そして重大な事故や就業規則違反が発覚しても問題が有耶無耶にされてしまい、全体に発覚したときには事業(子ども達)を揺るがす事態に発展します。
大切なのは、人材を数字やものとして見ず、仲間であり事業の貴重な財産であるという意識を常に絶やさないことです。
人を生かして事を成すのが人事

株式会社壺中天 代表取締役の坪谷 邦生氏の著書の冒頭に、筆者が心に留めている言葉があります。
人を生かして事をなすこと。
それが人事であると語られています。
人を犠牲にして行われたり、元気に生きているが事がなされないのは人事ではないということです。
ここからは筆者の言葉ですが、仲間が職場に来た時に「仲間に会いたい」「この人達となら(自分が目指すことが)できる」そう思って仕事をしてもらえるのが人事であり、なにより仕事をするのが幸福であるようにと考えています。
人材育成とマネジメントを実践するために人事とは何かを知ろう

いかがしたか。
人事とは組織の根幹を担うもので、計画性と確かな技術を持って実行されていくのが、人材育成・マネジメントです。
次回は人材とは何かを知り、児童養護施設ならではの特長をご紹介します。
児童養護施設における 人材育成 基本編
本記事は以下のスライドを元にご紹介しています。
皆さんのお仕事やプライベートで活用してもらえれば幸いです。
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