子ども達と過ごす日は毎日が新しいことの連続です。昨日できなかったことが突然できるようになったり、幼い頃から担当していた子が、あっという間に高校生になっていたり。子ども達の成長と同じく過ぎる時間も早いものです。そんな時、ふとした瞬間から卒業式といった大事な時まで、カメラで記録して残すことはとても大切で、ふと立ち止まって振り返った時、写真を見ると不思議と力が湧いてきます。
今回は生活ケアからケースワークとしても大切な写真についてご紹介します。
写真を撮ること:何が大切?
日常から特別な時間を可視化する

児童養護施設での生活は、子ども達の歴史そのものです。一般では家族で共有されることも、児童養護施設にいる期間は保護者が眼の前におらず、成長の過程を毎日実感することはできません。入学式や卒業式といった大切な日・初めて◯◯ができたといった出来事だけでなく、食事やテレビを観たり、登校していく後ろ姿など、子ども達が見せる日常の風景も担当者だけが見ることができる貴重な時間であり、この瞬間を切り取り、記録として残すことはとても価値があります。担当者が変わっても、措置変更で施設を移動しても、記憶ではなく記録として残すことで、子ども達の生い立ち整理にも役立ちます。
日常の些細な変化を撮影し続け、成長を記録することはスマートフォンやカメラで撮影することの大きなポイントです。
家族や関係者と共有できる

子どもの成長を目の前で実感できるのは担当者ならではの醍醐味ですが、この喜ばしい感覚を形にして共有することで、失われた家族との時間を繋ぎ、家族をケースワークする関係者と共有することで、より的確なケアを行うことができます。子ども達の様子は関係者の打ち合わせなどで口頭やテキストで共有することがありますが、時に写真を用いること口頭説明の腹落ちがしやすくなり、ケアの決定打となることもあります。
筆者が子どものご家族とお会いする時、必ずと言っていいほど行うのが、子どもの写真をお渡しするという声かけです。子どものお部屋や施設内といった、児童養護施設でどんな暮らしをしているのかという写真から、日常が分かる子どもの他愛のない姿を提供するようにしています。
提供するかはもちろんケースバイケースですが、提案してお断りされたことは一度もなく、大切に持ち帰って頂いています。
行き詰まったときの活力に

そんな時は、職場のパソコンに保存していた写真を見ていました。あんなにイライラしていた担当の子どもがニコニコ笑っている写真や、楽しげに友達と遊んでいる写真、運動会で一生懸命走っている写真など、眺めているだけで疲れが吹っ飛んでいき「明日も頑張るか」と子ども達の元へ足を運ぶ力になっていきました。
嬉しいことばかりではないのが児童養護施設の現場ですが、幸せな一瞬を残した写真を見ていれば、そこはキラキラと輝いた思い出ばかりで、この仕事をしていて良かったと心から思います。
写真はスマートフォン?それともカメラ?
【スマートフォン】手軽に綺麗な写真が撮影できる

恐らく殆どの職員さんが写真撮影にはスマートフォンを使われていると思います。
業務用のスマートフォンも各施設で持たれるようになり、内蔵カメラも遠望やスポーツでズームして撮るといった特別な条件でなければ、日常の撮影には十分な性能があります。最近はカメラに外付けで機能を付与するアイテムも豊富で、アプリで加工することも簡単になったので、本体機能以上の性能を発揮してくれることも。
本体は薄型でコンパクトなので持ち運びにも支障がなく、屋外でも若干の雨なら耐えてくれるので、日常から旅行まで対応してれるのもポイントです。
一方、遠距離からズームしたり激しい動きに追従して撮影しようとするとどうしても画像が荒くなるので、プリントが難しいことも。撮りたい一瞬を逃してしまうこともあるので、運動会や卒業式、旅行で後悔のない撮影をしたい時は、ミラーレスや性能の良いコンパクトデジタルカメラを選ぶと良いです。
【ミラーレスカメラ】様々なシチュエーションに対応で高画質な写真が撮れる

筆者が主に撮影で使っているのがミラーレスカメラです。
スマートフォンより携帯性には劣りますが、レンズを換装することで近接から遠望まで、様々なシチュエーションの撮影に対応してくれます。
シャッター速度や絞り・フォーカスポイントなど、カメラの設定を細かく変更することができたり、強力な手ブレ補正が備わっているなど、スマートフォンより高画質で自身が思い描く一瞬を切り取ることが可能です。また画像を切り取って一部をプリントアウトするときも、画質が荒くならずに済むのもありがたいです。
非常に高性能なカメラですが、その分衝撃や水濡れに弱く、目を離した隙に子どもが触って落としたり、保管時は乾燥した場所を意識するなど、気を使います。
子ども達の成長を記録に残してケアの充実を
いかがでしたか。子ども達の成長を写真にして残すことで子ども達の歴史を形にできるだけでなく、ケアの充実にも役立てることができます。また日々の仕事に疲れた時、子ども達の幸せな姿が写った写真を見ると力が湧いてきます。職員がまた子ども達と元気に1日を過ごすのにも、写真はとても価値があります。
仕事としての意識だけでなく、撮影自体もぜひ楽しんでみてください。
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