
児童養護施設は、直接子ども達と関わる職員がチームとなっている他、現場職員を支える複数の役職が関わり、大小様々なチームが形成されています。24時間、子どもと共に過ごす仕事であるため、時に一歩踏み込んだチームワークが必要になります。
今回は児童養護施設こそ心得ておきたい、チームワークに必要な心理的安全性についてご紹介します。
心理的安全性とは

組織の中で自身の考えを安心して表現できる状態を、心理的安全性と呼びます。
日々の引き継ぎ業務・会議や面談などといった場面では、この心理的安全性がとても重要になります。
一般企業でも重視されている考え方ですが、限られた人材で濃密なチームワークを要求される児童養護施設においては、高い心理的安全性が保たれているチームでは、子ども達に提供できる支援がより良いものになっていきます。
心理的安全性が高いと
安心した意思表現ができる

チーム内の心理的安全性が高く保たれていると、自身の意見を安心して発信できるようになります。
単に意見を言えるようになるだけでなく、批判を恐れず発言できるため、組織の目標達成に向けて必要な指摘をすることができます。
児童養護施設の現場では、経験年数による圧倒的なノウハウがあったり、長く子どもと関わっていることによる関係があるため、指摘だけでなく、肯定することですら上手く出来ないこともあります。
正しい意思表現できることは、心理的安全性が生み出す大きな恩恵です。
組織効力感が上がる

安心感があり、率直な意見交換が行われるチーム内では、職員と職員、相互の理解が深まります
「この人達のために働きたい」「皆とならできる」という組織効力感が上がり、ネガティブな理由による退職が減少します。
自身の発言や行動が正しく組織に反映されれば、それは仕事を通して幸福感に繋がり、仕事への貢献度が上がることで、モチベーションにも繋がります。
反して心理的安全性が低い状況では、たとえ同じ空間で働いていても強い孤立感を抱きます。「ここにいても仕方がない」や、能力がある人・自己効力感が高い人なら「自分ならできるから、ここにいる理由がない」と考えます。
アイデアが生まれやすい

「言っても聞いてもらえないだろうな」という不安や諦めがなくなり、チームのために自分の意見を発信したいという状況では、些細なことやちょっとした思いつきも発言できます。そうした発言が、子ども達の課題を解決していく決定打になることもあります。
またアイデアが創出されず業務が形式化された組織では、時代に合わせた柔軟な施設運営が難しくなります。
大事なポイント
責任を持つ

何でも言えることが心理的安全性と捉えがちですが「なんでも言ってよ」と受け止めるだけの先輩やリーダーは、気前の良いだけの人、ということになりがちです。
仲間の出したアイデアに対して「後は自己責任で」となると、かけた梯子を外して突き落とすようなものです。
受け取った言葉に対して責任を持ち「一緒に取り組む」「何かあれば責任を取る」という姿勢を見せることで、心理的安全性は機能します。
自分も弱いということを共有する
経験のある先輩や立場ある人ほど、完璧な人であると周りは感じます。
現実はそのようなことはなく、そういう人ほど孤独で、決断に迫られる重責を担うことで塞ぎ込んだりしてしまいます。
「自分も君と同じ悩みを持っていた」「今も上手くいかないことばかりだ」と、少し自分の悩みや弱みを打ち明けることで、チームメンバーも弱みを見せてくれるようになります。
そうすることで課題が見え、チームとして正しい方向へ向かっていきます。
心理的安全性を上げてより良い組織に
いかがでしたか。安心して意思を表現できる心理的安全性を意識することで、職員が、部署が、施設がより良い方向へ向かっていきます。ぜひチームで共有してみてください。
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